大和ハウス、イイ~!

asahi.comの記事ですが、大和ハウスではTOEIC受験を全社に義務づけるそう。で、高得点をとった人にはご褒美があるそうです。

下記引用。

600点以上とった社員には報奨金制度も創設。600点以上なら3万円、700点以上だと5万円の祝い金、800点以上は10万円の語学学習費用の補助、900点以上は20万円の海外旅行、950点以上は語学留学をプレゼントし、学習意欲を高める。

・・・いくらなんでも優遇し過ぎのような気がします。そもそも、報償が海外旅行、語学留学って、本質的な業務内容と関係ないと思うのですが。そんなに裕福な会社なのでしょうか。。。それとも、そんなに語学力が低い会社なのでしょうか。。。

こういう報奨金制度なんか見ても、やっぱり日本はガラパゴスだと思ってしまいます。

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栄養過多?

日本に来てから、だいぶ食生活の変化を感じます。

食事の量に関しては、そんなに多くはないと思いますが、なんとなく、脂っぽい食事が多くなったように感じます。スイスでは夜はずっと自炊だったので、簡単に済ませるためにトマトソースパスタばかりで、実質ほとんど食べていなかったというのもあるかもしれません。

何しろ、顔の吹き出物が多くなったように思います。天丼を食べたり、コロッケ、カツなんかを食べたらてきめんですね。

というわけで、会社での昼食はかなり少なめに食べています。これでもエネルギー摂りすぎのような気がしていますが。。。

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外交下手の日本

尖閣諸島の領有権問題に関連して、中国人の漁船の乗組員を逮捕し、解放したという出来事がありました。結局、日本の外交に信念が無いということをさらけ出しただけの事件になりました。

まず、日本が世界に対してメッセージを発信できていないことに、全ての問題があります。外国籍の人間を逮捕し、国内法で裁く、という重大な決断をしたからには、相当の信念があったはずです。その考えが何であったのか、さっぱりわからないまま、全員の釈放となりました。何か不思議な事件が起こったときには、まず皆、それぞれの言い分に耳を傾けるものです。したがって、その重要なタイミングで求めている情報を耳に入れられなければ、皆、非常に不満に思ってしまいます。こういう、人間の行動学に基づく、最も基本的な対応の出来ない政府は、無能だと思います。

もし、自らの行動に正当性があると考えるなら、その正当性を証明するためのメッセージを発信しなければなりません。日本政府はまず、漁船の拿捕に至った経緯を当時の詳細な経過報告と共に、発表するべきでした。中国もビデオの公開を求めていたぐらいですから、事件が起きたときに録画した映像を世界のメディアに公開するべきでした。

しかし、何を言っていいかわからなくなった自らの体たらくを隠すために、「大人の対応」と称して、時間稼ぎをした日本政府の無能さを見透かされ、結局は、声の大きい中国政府のメッセージの方が世界に響いてしまいました。まるで、日本が悪いことをしているかのような印象を残しかねない状況になってしまいました。

日本政府は何を恐れているのでしょうか、自らの立場を正当化するために声明を発表するという行為は、欧米では当然の行動です。自らをディフェンスすると表現します。こんな初歩的な行動を取れない日本政府は、頭が悪いか、腰抜けだと思われます。

こういう外交問題は、リーダーシップをアピールするための格好の機会なのです。普通の政治家なら、支持率アップのために、我先にとメッセージを発信するでしょう。しかし、このようなチャンスをみすみす逃した現政府は、可哀想な人達だと思います。支持率が下落して、また政治に混乱が訪れてしまうでしょう。

政治家は皆、異文化の中でもまれ、議論した経験が無いのだと思います。日本文化の中で温々と生きてきた人達なのだと思います。今までは周りが同じ日本民族だったからよかったかも知れませんが、ひとたび海を渡ったら全く異なる文化だということが、頭ではわかっていたとしても、経験から実感として理解できていないのだと思います。日本人同士には通用する甘えを、無意識のうちに外国にも受け入れてもらえると勘違いしているのだと思います。

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日本の印象

帰国して2週間以上が経ちました。帰国して感じた、日本の印象というか、東京の印象は、暑くて、混んでいて、忙しい、というものでした。

冬は寒くなるのに、夏のこの暑さは一体何なんだと、言いたくなります。今年は特に異常気象だったようですが、それでも、到着した4日は、よくこういうところで人が活動しているなと思いました。呼吸すると、熱い空気が体内に入るのを感じるのです。そして、湿度。なんでこんなに蒸し暑いのだと。汗をかいて乾かないというのはこんなに不快なものかと思いました。スイスは、北海道より緯度が高いので気候の違いは当然のものなのかもしれません。一方で、北海道に移住したらもっと快適に過ごせるのかも。と思いました。

もっと東京以外に目を向け、それぞれの地の利を生かした都市計画ってできないものなのだろうかと思います。

そして、人口密度。これも大きな違いです。まともに聴覚、視覚、全ての情報処理をしていたら脳みそがパンクしそうなターミナル駅構内の人の多さ、満員電車で人と人の肌が触れてしまう距離感。。。これだけ混んでいれば、人の気持ちに余裕が生まれないでしょうし、色々と小さないざこざが起きても当然だろうと思います。満員電車で口論になるとか、駅員に暴力を振るうとかいうのも、結局人口過密からくる、人の気持ちの余裕の無さが大半だろうと思います。

最後に、忙しさ。これは何というか、世界と競争する日本が新興国に押されまくって自信を喪失していることや、失われた20年とも、デフレ不況ともいわれる経済状況から抜け出せなくて、もがき続けていることからくるものだと思います。私は、もうこれ以上、経済性とか、効率化とか、GDP拡大とか、成長率とか、そういう指標を目標として国作りをするべきではないのではないかと思います。

もう十分富は行き渡りました。人々は最低限の消費活動をしていると思います。これ以上内需拡大とか言い始めたら、それは水準以上の消費を喚起することであり、エネルギーの浪費になるし、バブルを起こすのと同じことだと思います。このようなライフスタイルは、アメリカならまだしも、日本の本来の文化の持つ姿ではないと思います。

所得格差が言われますが、それは、必要以上に経済性や効率性を優先しすぎて、発言力の弱い労働者の人件費を抑制しすぎたり、必要以上に商品の価格を下げているからだと思います。企業はこれ以上商品の値段を下げるべきでないし、消費者も、低価格ばかりを考えて商品を選ぶべきではありません。そして、日本の生産者にお金を還元するための消費活動をしなければいけません。

スーパーに日本産と中国産のニンニクが売っていたとします。半値程度の中国産を買いました。そうしたら、日本の農家が得るべき収入が国外に出ます。すると、その農家の購買力は低下します。次に、農家は頑張って価格を中国並みに下げました、収入は得られますが前より減少したので、その農家の購買力はやはり低下します。結局、圧倒的に低価格の商品を売り込んでくる、隣国があり、自由貿易を推進する限り、内需拡大なんで無理な話なのです。

本来、変動相場制で為替を決めていれば、不均衡な状態から均一な状態へと時間を経て向かっていくものですが、それを為替操作して妨げているようでは、いつまでたっても、日本とそれ以外の国との不均衡は解消されません。これに対抗するには、保護貿易か、為替介入ぐらいしか手はないでしょう。文句を言うなら、人為的に不均衡な為替状態を作り出している国に言うべきです。

国を豊かにするとか、所得倍増とか、明確な目標を立てることが困難な現代にあって、経済性優先の国家デザインは限界があると思います。経済大国であった日本というのは、敗戦後の廃墟から復興する段階で起きた、一時的な経済の異常状態を指す言葉なのではないかと思います。日本は、この先、経済大国であることに、あまりとらわれすぎない方がいいと思います。必然的にそうなるのは構わないと思いますが、体裁にとらわれるのはよくないと思います。

日本は人間としての、生活の豊かさを実現するために、次の時代のライフスタイルをデザインしなければいけないのだろうと思います。ただでさえ、消費活動が抑制されているデフレスパイラル状態だというのに、経済性、効率性をこれ以上優先させたら、ますます人々の心は疲弊していくのではないかと思います。

自由貿易を推進して、日本の水準に世界が追いつくまで日本人が苦しむべきなのか、日本国内に閉じた経済のエコシステムを作り、次の時代のライフスタイルを設計するべきなのか、難しい選択です。日本人の世界に対する良心と、日本人としての世界に行使すべき権利とのせめぎ合いのような気もします。

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From Geneva to Tokyo

懸案の荷物重量問題は、30kgに達していて、まったく議論の余地のないほどオーバーしていました。体重計でチェックしておけば良かったですが、家になかったので仕方ありません。チャージは1kgにつき50CHFだそうで、10キロオーバーだと料金が4万円ぐらいになります。そんなに価値のあるものでもないので、洋服とかを空港のゴミ箱に捨て、7kg減らしました。こういう強制的な力でもないと、なかなかモノを捨てられないのでちょうど良かったかも知れません。この1年お世話になったジーンズも空港でお別れになりました。

空港に到着してチェックインカウンターを確認すると、スイスインターナショナルがSASの代行をしているようなシステムになっていたので、何となく嫌な予感がしたのですが、予想通りの展開になりました。スイス人はルールを逸脱することが大嫌いなのです。一回決めたことは正式な手続きを踏まない限り、変更してくれません。信頼感がありますが、時に頑なすぎるんです。この間の送別会でも、当日に2人人数が増えるとウェイターに言ったら、今晩は全席満席だから今更増やせないよ、なんで電話で事前に言わないんだと言われ、たった2席ぐらいなら、座席を隅に追加すればどうとでもなるでしょと思って、結局どうにかなったという記憶もあり。。。まあ、それでも今回は3kg大目に見てくれたので、よかったと思います。

さて、結局1回目のチェックインでは30kgオーバーで出直すことにし、2度目のトライでもまだ25kgで、お兄さんに3kgまでなら目をつぶってくれると言われ、ボーディングパスだけもらいました。そして、再度荷物を取り出してどうにか最終的に23kgにしました。3度目のバゲージドロップ専用のカウンターでは、それでも3kgオーバーだと言われ、こりゃ駄目だと思ったのですが、これでも30kgから7kg減らして、23kgにしたのだし、向こうのカウンターでは3kgまでならオーバーしてもいいよと言われた(冷静に考えればわけのわからない論理ですが、)と説明すると、黙って受け取ってくれました。ラッキー。

背中にはノートPC2台とiPad、デジカメに、リチウムイオンバッテリを3パックぐらい背負っているので、背中と楽器だけでも10kgぐらい到達していそうな気もしましたが、まあ、その辺は触れないでおきました。というわけで、どうにかチェックイン、そしてセキュリティーチェック通過。USなら機内持ち込みの背中の荷物も、相当セキュリティーの感性に引っかかりやすい見てくれのモノが沢山入っているような気がしますが、この辺はまだヨーロッパは寛容な気がします。

さらに、空港内で免税手続きをして一安心です。しかし、免税手続きでなぜか現金が還元されてしまいました。クレジットカードに返金してくれるはずだったのに、今更スイスフランもらってもな。。。という感じです。ドルかユーロかスイスフラン、と言われ、それならスイスフランしかないでしょと言ったものの(カウンターのお兄さんは少し嬉しそうな顔をしていましたが、きっとスイス人の自尊心をくすぐったから)日本で両替したらレート悪そうですね。でも、しばらくレートが下がり続けそうなドルやユーロはあまり持つ気になりません。

ちなみに、Tax refundの窓口に並んでいたのは、オイルマネーのアラブな人々、ホットマネーなチャイニーズな人々、そして円高成金のジャパニーズな人々でした。何となくこの列に並ぶのは恥ずかしかったです。ちなみに、スイスの免税手続きは商品の現物チェックがありません。購入控えの領収書と複写式の書類2枚を提出すると、その場で現金で返金してくれます。出国証明を見るわけでもないし、この仕組みは信頼関係で成り立っているのでしょうか。

そして、来たときと同じようにコペンハーゲン経由で成田行きでした。最近は昔のように飛行機に乗っても高揚したり、ときめかなくなったなと思いつつ、合計15時間の空の旅を終了しました。今回は非常口前の席を確保してくれたので、非常に楽でした。

しかし、東京の暑いこと。日陰に入っても全然気温が変化しないこの暑さは完全に忘れていました。こんな気候だと日本の生産性は下がるよなぁ、しばらくするとこの暑さに慣れるのだろうか、しかし、この暑さの中でも日本の自然は豊かだなぁなどと思いつつ、車窓を眺めていました。

ここのところ、毎回日本に帰ってきて感じることは、つくづく日本は木と紙の文化で、ヨーロッパは石と鉄の文化なんだということです。街並みや、車両などのインダストリアルデザインを見ると、そう感じるのです。日本の家屋は、さすがに完全な木造というのはそんなに多くないのでしょうけれど、石膏ボードというか、プレハブというか、木と石の中間みたいな材質で作られています。言っちゃ悪いですが、見た目が非常にチープです。地震や台風など自然災害で作り変わることを前提とする建築なのかも知れませんが、石を積み上げ、柱や窓枠にやたらと細工を施す建築、そしてそんな建物に通りが囲まれる、という街並みとはだいぶ趣が違います。

車両にしてもそうです。日本の列車の扉はまるで、ふすまか障子を閉めるようなそろそろとした動きです。ヨーロッパの列車は、まるでお城の門塀か何かのような重厚な作りで、人が挟まったらさぞかし痛いだろうという動きをします。思いっきりグワーンと来て、ガチャ、みたいな。建設機械みたいなイメージです。

どちらが優れているかを議論するつもりはないです。日本の折り紙のようなステンレススチールの車両は、軽量化によって相当な省エネを実現しているのでしょうから、これは日本の伝統に基づく自然かつ優位な帰結だろうと思います。この技術の延長に世界に誇るハイスピードトレインがあるわけですから、劣っているというわけではありません。ただ、内装に関しては、もう少し文化にこだわってもいいかなという気がします。

日本のデザインは経済性を優先しすぎている気がします。機能性は満たされていますが、何となく味気ないのです。成田エクスプレスの内装も、昔の車両の内装の方が重厚で好きでした。新しい車両はハイテクで空間的なゆとりもありますが、とても簡素な感じがします。東横インに宿泊した時のイメージと言ったらわかるでしょうか。

4カ国語アナウンスも案内ディスプレイも、スイスに負けず劣らずきめ細やかな心配りだと思いますが、若干情報過多かなという気もします。到着前は混雑するから早めに荷物の準備をしなさいとか、大人なら普通にわかることだし、暗証番号を忘れたら終着駅での取り扱いになりますとか、暗証番号を忘れる方が悪いのだから、鉄道会社が乗客にそんなにへつらう必要もありません。容易に想像できることはいちいちアナウンスしなくても良いように思います。

日本人は優しく、きめ細やかな気配りができて素晴らしい国民だと思いますが、人間同士のコミュニケーションが、お互いに過保護、もしくは甘えているような気がしないでもありません。

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