数日間のまとめ

先週後半はクッキングバトル以降、体調不良だったり、今日のプレゼンの準備で気持ちが重たかったりで、すっかり日記の更新が遅くなりました。

何があったかをざっと見てみると、木曜日はクッキングバトルの緊張、疲れ、恐らく対戦相手に風邪をうつされた、等々により関節痛、筋肉痛、おなかの調子悪、という感じで15時に早退して寝てました。12時間近く寝てました。

翌金曜日は、今日の中間報告のプレゼンの準備のために色々実験をまとめなくてはいけないのと、なかなか美しく結果がまとまらないことで気持ちが重くなり、どんよりと過ごしていました。夜は景気づけに生ガキを買って食べました。

翌土曜日は、夜に研究室の学生の新居お披露目ということで、チーズフォンデュパーティーに呼ばれていたのですが、朝からどうも胃の調子がよくなく、精神的な疲れとコーヒーの飲み過ぎかなぁと思っていたのですが、夕方にかけてさらに体調不良で、とてもチーズを食べる気分になれなかったので、ギブアップして家で休んでました。ちなみに、調子が悪いのに生ガキを食べたのもいけなかったかもしれませんが、僕は調子が悪くても生ガキは食べたい派です。

翌日曜日は、大学の室内学部の活動を見に行こうということで、近くのVeveyから電車で15分ほどのBlonayという場所にあるヒンデミット財団の施設に活動の見学に行ってきました。

この活動は年に2回ほどやっているイベントだそうで、室内楽団に属するメンバーがあらかじめ練習してきた曲を持ち寄り、プロの指導を受けながら泊まりがけで2日間を過ごすというものなのです。いわゆる合宿ですか。普段の大学のメンバーは2ヶ月に1回程度、大学の施設で音楽会を開いているそうですが、このイベントは大学のOBとかも参加する歴史あるイベントのようです。

ヒンデミット財団のあるBlonayという場所は、本当に美しいスイスの風景がある郊外の村という感じで、ここに音楽のためのレクリエーション施設を作った理由がよくわかる立地でした。2006年には小澤征爾をはじめとする日本の音楽家が、若手音楽家を育成するためのイベントをここで開いていたようです。

といわけで、一通り見学しましたが、本番しか合奏する機会がないので面白くないのと、共通語が完全にフランス語なので、室内楽はどうしようかなと思っています。むしろ、ローザンヌ音楽院に通っている人に、ヴァイオリンの個人レッスンを受けながら過ごそうかなというのが現在の気持ちの有力な方向性です。

で、今日は研究の中間発表。僕の感覚では、あまり完璧にまとまっていなくて、理想とする結果とは若干違ったり、所々考察が荒かったりして、あまりお勧めできる内容ではなかったのですが、これでもミーティングに参加した人は満足げでした。

こんなに100戦錬磨で結果を出すなんて、まるでマジシャンみたいね、と一人の研究者に言われましたが、きれいな結果だけ見せているからそう見えるのかもしれません。実際には、土日も家から研究室のパソコンにログインして延々と相当数の試行錯誤を裏では繰り返してきたわけで、人知れずの努力はそれなりにしてきたとは思っています。日本人的にはごく一般的なエネルギーの使い方ですが、ブレイク好きなヨーロッパの人達には慣れない感覚かもしれません。

同じテーマで研究してきて、研究室では今まで全然結果が出せなかったのに、僕の研究開始以来、なぜ僕には次々と結果が伴ってくるのかということが不思議なようです。僕自身特別な何かをしている気はしないので、着目した手法とアルゴリズムの選択がラッキーだったということ以外ありません。

ちなみに、結果に対する価値観の置き方が僕の感覚とは若干違っていて、意外な点でだめ出しされたり、評価されたりというのが、毎回起きているのが、なんとも慣れない点です。

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クッキングバトル

僕は、こういう優劣をつけるようなイベントが嫌いなのですが、研究室では新しく来た人がやるのが恒例になっているとのことで、シェフとして参加してきました。

対戦相手はハーバードから来たポスドクのインド系アメリカ人の人で、僕と同時期にスイスにやってきた人です。

ジャッジする人達は、15人ぐらいいたでしょうか。こんなたくさんの人向けに料理を作ったことがなかったので、かなり大変でした。

ルールのポイントとしては、

・前菜、メイン、デザートの3品を作る

・前菜はあらかじめ家で準備してきてよい

・メインの材料はあらかじめ用意されたもの以外をを使ってはいけない

・メインの材料は料理開始まで知らされない

・デザートは好きな材料を使ってよいが、会場で作らなければいけない

という感じです。

僕が作ったのは、前菜にのり巻き、メインにカレー、デザートにパンナコッタでした。

前菜はどちらかというと普通巻きのカリフォルニアロールだったのですが、まあ、日本ぽくて期待通りだったでしょうか。日本から持ってきた小さな炊飯器は3合までしか炊けなかったので、量はギリギリでした。酢飯、アボカド、魚肉スティック、レタス、卵焼きを準備していって、会場で一気に巻き上げる戦法でしたが、なかなかうまくいきました。

2品目のカレーは、僕が日本から持ってきたカレールーを使ってしまったということで、材料なのかスパイスなのかという点でかなり議論になり、使ってもよいが、心象が悪くなったという感じでした。作るのが簡単すぎるというのも議論になりました。

これはやっぱりちょっと問題でした。でも、味自体は美味しかったようです。

最後のデザートは、作るのも簡単で、内容もシンプルな割に、ヨーロッパ人受けするかなという目論見で選びました。スイスはミルク製品のクオリティが高いですし。

最終的には、パンナコッタが一番気に入っていたようでした。ミントとフランボワーズとハチミツで作ったジャムをトッピングしたのもポイントが高いようでした。

というわけで、前菜とデザートのポイントを獲得し、2対1で僕が勝ちました。

しかし、一人で準備するのは意外と大変でしたし、緊張もしました。

僕はこういう対戦ものはやっぱり嫌いです。勝っても相手が気の毒ですし、負けても悔しいです。僕には狩猟民族の血は流れていないのでしょう。

オマケですが、僕と対戦相手の人以外は全員欧米系の人々というわけで、僕の感覚としては完全なアウェー状態でした。別れ際には例の頬を交互に3回つっくけるスイス流キスの挨拶を何人もの人とやることになり、慣れない自分は結構タジタジでした。

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国民投票

今日は、世界中でニュースになった、ミナレット建設禁止に関する国民投票で、最終的に禁止に賛成多数となった話題でもちきりでした。

この結論に従えば、国の憲法でミナレットの建設禁止!と明記してしまうことになるのですから、相当ピンポイント(例えば、日本の神社の鳥居を建てるのは問題ない)だし、イスラム教排斥の意思の表れととられても仕方がありません。

こんなにあからさまに差別的な条項を憲法に盛り込んでしまっていいのでしょうか。アメリカとかがこんな決定をしたら、すぐにテロの標的になってしまうような気がしますが、スイスは大丈夫?

今回の出来事は、移民の流入を好まない保守的なスイスらしい結論だと感じました。滞在許可もなかなか発行しないし。。。

それにしても、国民投票によって国会での議論を動かすことが出来るというのはすごい制度ですね。スイスでは年4回も何らかの議題をテーマに国民投票をやっているらしいです。

政府は基本的には、国民投票の結果を重視し、粛々と手続きを進めることしかしないそうです。

日本で憲法改正なんて言ったら、それこそ国をあげての大騒動となりそうですが、スイスの場合は雰囲気が違いますね。国民投票が日常的に実施されている点が大きいのかもしれません。

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定番の写真

土日で行ってきました。

さすがに土曜日出発だと強行スケジュールになります。

感想。

・土曜日の夜は生牡蠣を色々盛り合わせで12個食べた、美味しかったけど、物価が高いと思っていたローザンヌのスーパーで買ったフランス産の牡蠣の方が安いとわかった。デザートで頼んだクレームブリュレがグラタン皿に入っていて、大きさに驚いた。

・セーヌ川、エッフェル塔、凱旋門、全てが記憶より小さく見えた。

・ルーブル美術館は長蛇の列だったので入らなかった。代わりに入ったオルセー美術館にゴッホの肖像画が来ていた。ちょっとラッキーだった。

・エッフェル塔は竣工120周年記念だったらしく、記念メダルのデザインも特別だった。

・CDGから市内は、RERで往復するので十分便利だった。市内から空港行きは、北駅からターミナル1までノンストップになる列車があるとは知らなかった。早かったけど、間違って乗った人が途中で降りられなくて悲しそうだった。

・ローザンヌより遙かに多民族っていう感じ。貧富の差も激しい感じ。

・やはり、貴族・芸術の街。建物のクオリティが全然違う。スケールも圧倒的。

・見るからになっちゃって日本料理屋が異様に多い。これが日本料理だと思ってしまうヨーロッパ人がかわいそう。日本料理屋なら、店内の照明に紫とかピンクとか使いませんから。焼き鳥に牛肉使いませんから。というわけで、日本料理屋の数が多すぎ。最近の流行なんだろうか。

・ちなみに、なんちゃって日本インテリアショップもあった。明らかに勘違い。どこを見たらそういう家具になるの、と聞きたくなる。現代版アール・ヌーヴォー?

・電車の中の楽隊が多すぎ。これがこの街の風情だと思う人もいるかもしれないけれど、最後に寄付を求める押し売りの音楽は嫌い。最近はアコースティックじゃなくて、アンプを使って伴奏+拡声までしているのには驚いた。最初は車内放送で音楽を流しているのかと思った。

・CDGは大きすぎて搭乗手続きが大変。次回は時間はかかってもローザンヌから直通で楽なTGVで行くと思う。

・ジュネーブから到着するとき、CDG2のGターミナルっていう、とてもマイナーなターミナルに到着した。まるで日本の離島の空港ターミナルみたいだった。

・土曜朝出発じゃなくて、金曜の夕出発が正解。

・11月は雨ばかりなので、チケットは安いけど、お勧めできない。

・空港で、こっちに来て初めてスタバに入った。スターバックスラテがまるでお湯のよう。コーヒーの香りがしなかった。量も多すぎ。毎日のように研究室の人々と共に昼・夕とエスプレッソばかり飲んでいると、感覚が麻痺するらしい。日本ではネスプレッソの良さがわからなかったけど、今ならわかる気がする。アメリカンコーヒーという響きが何を意味するのかも。

・僕にはフランスとスイスのフランス語の違いがわからなかった。

・ローザンヌの人々は、やっぱり牛とかヤギとか馬のように見えます。白雪姫の世界です。

・次回は、ノルマンディーとか、コートダジュールを目指そうと思います。

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接種

行ってきました。

学内の会議室のようなところに、会場が設けられ、受付、問診、ワクチン接種、書類提出。という感じの流れ作業でした。

特徴的なのは、こういう政府が主催するイベントには要員として軍服を着た人達が駆り出されるという点でしょうか。いわゆる徴兵制があるため、スイスの若者は1年間のうち、数週間は必ず兵役につかなければいけないのですが、そういう人達がこういう時に活躍するというわけです。

日本で言えば、集団接種の会場に自衛隊の人達がいるような風景でしょうか。

問診と接種は、医師と看護師っぽい服装の人が担当していたので、恐らく地域のお医者さんだと思います。それ以外の人達は、全員迷彩服姿でした。

最初会場に入ったときは厳つい風景でギョッとしましたが、これが普通なんでしょう。

ちなみにワクチンは、輸入ワクチンのニュースで話題のGSK製Pandemrixでございました。Novartisの方がいいかな、と思っていたのですが、よくよくいろんな情報を読んでみると、どっちもどっち、という感じです。どっちも受けないのが正解のような気がしないでもありません。

さて、注射そのものはやはり噂通り上腕の肩の筋肉に打たれました。注射の痛みも、その後の腫れも痛みもなく、楽ちんだなぁと思っていたのですが、夕方ぐらいから局所的な筋肉痛、という感じになりました。

肩が上がらない程ではないですが、鈍痛が気になります。親知らずを抜いた後に、麻酔が切れて頬に鈍痛が残る、あんな感じです。

さて、3週間後ぐらいには免疫がつくようですが、本当に効くんでしょうか、このワクチン。

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